ARCでお手軽レースのお話(4)
こんにちは!
前回のARC4の記事よりだいぶ時間が空いてしまいましたが、ARC4での計測準備が完了しました。今回は、実際のタイム計測までの手順をお伝えしますね!
ARC4でお手軽レース(1)「機材の手配編」はこちら
ARC4でお手軽レース(2)「パソコンのインストール編」はこちら
ARC4でお手軽レース(3)「アンテナの設置編」はこちら
1、アンテナを設置し、感度を確認する
前回の記事で作成したアンテナ線を走行するコースに設置します。この時、注意点が2点あります。①ヘアピンコーナーやコーナー立ち上がり区間などスピードが落ちる場所に設置しましょう。スピードが速いと、TD-4発信機の電波強度が弱まります。 また、②なるべく、コースの島(走行しない部分)にアンテナの頂点が接するようにします。下の左図のように、コースの反対側でカウントしてしまうことを防ぐことができます。
さて、アンテナを設置したら、パソコンとARC4、アンテナを接続し、アンテナ感度の確認をしましょう。ARC4付属のマニュアルではレース設定を進める流れになっていますが、このブログでは「お手軽に計測♪」で進めていきたいと思います。
実際に走行する状態のRCカーをスイッチON!し、TD-4の赤いLEDランプが点灯していることを確認したらアンテナの上に置いておきます。サーキットなどで他の方が走行している場合は、邪魔にならないようにコースの端っこにRCカーをおいてくださいね。
ARC4マネージャーのソフトを起動し、COMポートを設定したら画面左上の[ソフトスペアナモード]を起動します。
ソフトスペアナモードは電波の強度や種類を測るための機能です。TD-4の番号ごとにARC4が受信しているTD-4電波の強度が確認でき、さらに計測の閾値(アンテナを通過したかどうかの境)も個別に変更することができます。
この[ソフトスペアナモード]ボタンを押してから[ARC1(Aタイプ)]を選ぶと、ソフトスペアナ ARC Type4(1)ウインドが開きますので、このウインド右下の[計測開始]ボタンを押します。すると、下図のように、一か所だけバーグラフが伸びて、ほかの9本のバーは低い位置で小刻みに動いている状態になると思います。
この図はTD-4の07番を使用した場合の例です。ここで、①RCカーに搭載したTD-4の番号だけが伸びていること ②その、伸びたバーグラフが赤くなっていること ③そのほかのバーグラフは、青のままであること を確認します。
【トラブルシューティング】
①のようにTD-4がアンテナを通過しても反応がないときは、ARC4とアンテナの接続が正常にできていないか、TD-4から電波が発信されていない可能性がありますので、ご確認ください。
②のようにバーグラフが赤にならない場合は、電波強度がカウントするための境界ライン【しきい値(閾値)】を超えていない場合です。画面下部の[全閾値変更]を使い、バーグラフ表示エリアの赤い横棒を下げることで、赤になります。このバーが赤になった状態が、ARC4Managerソフトで計測ライン(アンテナ)通過をカウントします。ただし、ほかの低い位置で小刻みに動いている番号のバーグラフは赤くならないように注意しましょう。
③のように使用していない番号まで赤になっていた場合は、空間のノイズが大きく、閾値を超えてしまっている場合です。[全閾値変更]を使い、②の逆にバーグラフ表示エリアの赤い横棒を上げていきます。また、使用している番号同様に使用していない番号までバーグラフが伸びてしまった場合は、ノイズの影響ですのでARC4のセットに付属のフェライトコアを取り付けて対策します。フェライトコアはつけなくても大丈夫な場合もありますが、空間状況の変化も考えられますので必ず使用してください。
RCカーにTD-4を搭載する高さや条件によって電波の強さが多少変わりますので、そのほかの番号を使用するRCカーも感度を確認しておけば万全です。感度調整を終えたら、ソフトスペアナウインドの右下にある[計測停止]ボタンを押してウインドを終了し、実際に計測を開始してみましょう。
2、さっそく練習モードで計測開始!
練習モードは走行周回数、ラップタイム、ベストラップが確認できるモードです。走行時間や周回数の制限をして、本格的なレースをするためにはレース形式に沿った設定をしますが、ここでは「お手軽に計測♪」する方法として、練習モードを紹介します。
ARC4マネージャーソフト上部中央の[練習モード▼]の三角マークを押します。
[計測開始]を選んでもらえば、パソコンのスピーカーから「ピーン」音がなり、計測開始です。あとはみんなでよーいドン!の3周レースするもよし、各自バラバラに走行してベストラップ競争してもいいでしょう。お手軽にレースっぽい競争を楽しんでください!
ARC4マネージャーソフトはレースタイムやドライバー名などの細かな設定を進めていくと、本格的な5分周回レースなどのRCレース計測をすることも可能です。様々なレース形式に対応しているので、すこし設定が複雑な場合があります。わからないことがありましたら、お気軽に近藤科学サービス部(03-3807-7648)までお問い合わせくださいね!
今回もお読みいただいて、ありがとうございました。