スロットルパンチのお話し
こんにちは!
今回はEX-1のスロットルパンチのお話しです。
先日のことですが、埼玉県加須市のスカイホビーさんでのレースに参加してきました。
そこでスロットルパンチ機能が大変役に立ったのでブログにしますね!
当日は運動会シーズン真っ盛りだったので多少参加者は少なめでしたが、そんななかでもほのぼのとかつハイレベルなレースなのがスカイホビーレースの特徴です。F-1クラスに参加した選手には天才的な若手ドライバーや元全日本ファイナリスト、元メーカーサポートドライバー、TNレーシング社長など、エキスパートドライバーも揃っていましたので全力で戦ってみました!
しかし全力投球の甲斐も無く、予選終了時点での結果はトップのタイムから3秒遅れです!この3秒の差をつめるためにドライビングで頑張るのはとても大変な上に、クラッシュでレースのトップ争いから脱落してしまうリスクもあるので、なるべく楽チンできる作戦を練ることにします。
予選トップはTNレーシング社長でした。ピットに偵察に行き、マシンをチェックさせてもらいます。
社長の車には70Cという、高出力のバッテリーが搭載されていました。どうやら同じモーター、VFS-1C3アンプを使っているのにコーナー脱出速度やトップスピードが速いのはパワーの気合いに差があるようです。
こちらの記事に真相が書いてありました。
また、受信機はKR-413FHでステアリングサーボはRSxOne10Responseの最新メカで完全武装です。
マシンはボンバーコンバージョンにMOROTEC「電光石火」モーターマウントが組み合わされていて、かなりがっちりしたつくりになっています。
一方、私のパワーは25Cという、スポーツ走行向けバッテリーにVFS-1C3アンプです。アンプのセッティングも同じものが入っているので、差はありません。以前のブログで紹介したスロットルオートスタートでスタートダッシュを決めようと思いましたが、TNレーシング社長もEX-1のオートスタートを使いながらスタートしていますので、ここでもアドバンテージは稼げないはずです。さらに別の方法を考えなければいけません。
そこでひらめいたのがスロットルパンチ機能です!
スロットルパンチはコンピュータプロポのだいぶ初期から採用されていました。それが現在のEX-1にも搭載されているの機能ですので、それだけ由緒正しく、使い勝手のいい機能といえます。
1.スロットルパンチとは…
スロットルトリガー操作に対して、通常は比例してアンプへの信号が増加していきます。下の表で「0の時」はスロットルパンチの機能が設定0のときの動作が示されています。
スロットルパンチ機能を使用すると、上の表の緑の線のように、トリガー握り始めの信号はジャンプ動作をするので、クイックな加速を実現します。クイックに加速を開始したマシンは、ストレートエンドのトップスピードも速くなります。また、この機能はブレーキ側にも設定できるので、ブレーキの効きを強めることもできます。
【One Point!】スロットルオートスタート機能では、レーススタート時のスタートダッシュのはじめの一回だけ、ロケットスタート効果があり、その後は通常のスロットル操作に戻ります。
一方、スロットルパンチ機能は走行中、常に効果が発揮されます。
今回のようにバッテリー出力の差を埋めるためにあたかも高出力バッテリーを使用しているような効果を実現できるのがスロットルパンチ機能なのです。
また、エンジンカーのキャブレターリンケージやブレーキリンケージに使用されるボールリンク部分のガタがある場合にも有効で、ガタ分のスロットルパンチを設定することで遊びを解消できます。
ただし、適正値を超えた設定をしてしまうとマシンの動きがギクシャクしたりスピンしてしまったり、モーターやエンジンがオーバーヒートを起こしてしまうリスクがありますので設定値は慎重にセッティングする必要があります。
2、スロットルパンチの設定
作戦が決まりましたのでお昼休みにチキチキバトルをしながらピコピコとEX-1のスロットルパンチの設定をします。実際にコースを走行しながらでないと、適正値を求めることができずにスピン地獄に陥るかもしれませんので注意しましょう。
スカイホビーのレースはレースの合間にセッティングすることが許可されているので、私のようなたまにしかラジコンできない参加者にも人気があります。
EX-1 の設定手順は、以下のようになります。
2-1前進側のパンチを設定する
【初期画面】>ENT>”Throttle”>ENT>【Throttle Menu】>”Punch”>ENT>【TH-Punch】
>”FOWARD”>ENT>JOGで数値を選択>ENT
設定値はOFF~50%まで設定可能です。実際にコースを走行しながら、コーナーからの立ち上がりの際に好みのフィーリングでトリガー操作したときに、スピンしない範囲でなおかつなるべくダッシュする数値にセッティングします。今回は15%がちょうどいい感じでした。
2-2ブレーキ側パンチを設定する
【初期画面】>ENT>”Throttle”>ENT>【Throttle Menu】>”Punch”>ENT>【TH-Punch】>”BRAKE”>ENT>JOGで数値を選択>ENT
前進側同様に設定値はOFF~50%まで設定可能です。実際にコースを走行しながら、ブレーキングポイントでブレーキのトリガー操作をしたときに、スピンしない範囲でなおかつなるべく制動距離が短くなるような数値にセッティングします。
今回のレースのレギュレーションは、LIPOバッテリー+540Jモーター、F104サイズのナローF-1シャーシにタイヤは自由というルールです。このときのセッティングでは、前進側パンチが15%、ブレーキ側パンチは40%がベストなパフォーマンスを発揮しました。モーターやアンプ、タイヤのグリップとジャイロの効き具合などで最適な設定値は変化しますので、コンディションに合わせてセッティングしてくださいね。
さて、決勝レースです。
スタートシグナルにあわせてオートスタートを決めます。同じ機能を使用したTNレーシング社長もダッシュを決めています。予選2番手の天才若手ドライバーは鋭い反射神経で人知を超えたオートスタートに匹敵する超人的なダッシュを決めてきました。コース右セクションの低速部分を順位どおりに丁寧に走行した後に操縦台手前のホームストレートで全開加速してみます!すると、ここでスロットルパンチの効力を遺憾なく発揮して先行する2台に一気に追いつきました!
予選のベストラップは16秒274までしか出ていなかったのですが、決勝レースでは15秒974までアップしていました!担当者は若さと鋭い反射神経、ドライビングテクニックに自信が無いので、持っている範囲の道具をうまく活用してできる範囲の最高の結果を導き出すことに成功しました!
最後に、今回もスカイホビーのスタッフ一同様とお客様皆様に大変お世話になりました。
青空の下、ほのぼのした感じで子供とキャッチボールをしたりラジコン談義をしたりして、非常に充実した休日を過ごすことができました。ありがとうございます!
今回もお読みいただいてありがとうございました!